2021年02月04日
周りの人たち・2
「……落ちてますよー」
関と茗荷谷の後ろから、ミカが声を掛ける。
丁度、入りの時間。店に向かう途中だった。
関が、カートから落とした小さな箱を拾い、渡す。
「……ありがとうございます」
「はーい。おつかれさまでーす」
ミカは関と茗荷谷にニコリと笑って、ハーバルへと向かって行った。
「オハヨ、イツキくん」
「おはようございます、ミカさん」
「ね、ね、今ね、そこの通路でダニーと、…例の、関さんに会ったわよ!」
ミカは仕事の支度を始めながらイツキにその報告をし、ついでに
斜向かいのショップのユウに手を振る。
「関さんってちょっと面白いかもね?……もう、誘われた?」
「誘われませんよ!……俺、そういうの…、……困るんです……」
「何で何で?…カレシが怒るから?……あたし、イツキくんの彼氏の話、もっと聞きたいなぁ…」
ミカはそう言って、イツキの顔を覗き込んで、思いっきりニコリと笑う。
興味があり話も聞きたい、それでも、………まあ、仕事中ということもあるが……、ミカの話はそこで終わる。
ミカは、本当に、人との距離の取り方が上手だとイツキは感じていた。
その加減が自分には丁度良くて
いつかミカには、もっと、色んな話をしてみたい…と思っていた。
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