2021年08月25日
対西崎戦
イツキがハーバルの帰りに、黒川の事務所に寄ると
そこには一人、西崎がいた。
「…よう、イツキ。社長は野暮用で留守だぜ」
「そうですか。…どうしよっかな…」
「俺と遊ぶか?しゃぶらせてやるぜ?」
西崎は相変わらずの軽口を言い、下品に笑う。
「…そういや、お前、またヤラかしたんだってな?」
「何をですか?」
「ドタキャン。平塚会長から逃げ出したんだろう? 迷惑掛けるなよ」
「…それは俺じゃないですよ。マサヤが勝手にした事だもん」
イツキは大して気にもしていないという風にそう言う。
スマホに何か着信が無いか確認し、時計を見て、口を尖らせて
このまま黒川を待とうかどうか、悩む。
その、軽い態度に、西崎はつけ入る。
「お前が悪いに決まってだろうが!大人しくヤラれてりゃ良いんだよ!
誰彼構わずケツ開いてるんだからよ! 何様のつもりだ、オラ!」
強い口調で捲し立て、足元にあったゴミ箱を蹴飛ばし威嚇する。
以前のイツキなら身をすくめ、例え自分が悪くない案件でも罪悪感を覚え
一歩、引いてしまうところだったが
今のイツキは、西崎にちらりと視線を投げ
ふふ、と笑ってみせる。
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