2021年09月03日
西崎戦・5
「西崎、あのな。確かにイツキは…問題を起こしてばかりだが…」
「本当ですよ。先方を怒らせてばかりじゃないですか」
「そうだな」
そう言って黒川は思い当たるフシがあるのか、小さく笑う。
先日の平塚もそれはそれは立腹していた。
ヤレると踏んだ直前にお預けを食らうのだ、当然だろう。
後始末に苦労したと、一ノ宮がぼやいていた。
「客とはヤらないくせに……酔っ払ってウチの若いやつらを食い散らかしているんですよ。コイツは」
「…そうだな」
笑いを噛み殺し、黒川がちらりとイツキを見ると
イツキは口を尖らせ、不機嫌顔で、こちらを睨んでくる。
その顔がまた可笑しくて、黒川は笑う。
「…笑うトコ?……マサヤ?」
「だが、本当の話だろう?」
「…違うでしょ!」
小さな声。
それでも西崎にも聞こえる声。
やりとりの割には何か穏やかな、和やかな雰囲気で
西崎は不思議そうな顔を黒川に向け、黒川もそれに気付く。
「ああ、まあ、面倒を掛けてスマンな、西崎。
だが、イツキの事は、お前がとやかく言う問題じゃない。
もう、イツキに構うな。
イツキはな、俺の、だからな」
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宣言しました
初コメありがとうございます。
黒川、一度認めたらもう歯止めが効かないようです。
いっちゃん、もう遊べなくなるー笑
黒川がんばれさま
イツキと西崎はビックリしてぽかん顔ですよ。
何事?どうしちゃったの?雨、降る……って
はるりんさま
俺のだから手を出すなよって
もうあちこちに貼り出して置きたい心境。
束縛、酷くなりそう〜