2021年09月24日

確認










事務所には黒川が一人、デスクに向かい仕事をしていた。

「…イツキか。…早かったな、少し待っていろ」

まだ仕事が片付かないと、黒川は忙しい素振りを見せ
イツキに、ソファに座って待てと、視線で指示をする。

イツキは黒川を見遣り、部屋をぐるりと見回し、ソファの前に立ち
……少し考えてから、ソファの、端っこに座る。




部屋も空気も、別にいつもと変わらない様子なのだけど。




「…忙しいなら、帰るけど?」
「いや、あとは折り返しの電話が来るだけだ。…モツ焼き、行きたいんだろう?」
「鉄板焼きの方……ね……」


ソファに着いた手が、何か濡れている気がして、イツキは慌てて手を退ける。
足元のゴミ入れに、丸めたティッシュが入っているのを見つける。




特に気に留めなければ、何でもない事なのだけど
一度、そう思ってしまうと、どうしてもそればかりを考えてしまう。








「…下の階段で、レノンくんに会ったよ。
マサヤ、今、ここでレノンくんと、…してた?」


イツキの質問に、黒川はぎょっとした顔を向けるのだった。






posted by 白黒ぼたん at 23:19| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
も〜黒川!
イツキに愛想つかされろ!
Posted by のんちゃんら at 2021年09月25日 02:15
あらヤダ
座っちゃったじゃない
Posted by はるりん at 2021年09月25日 21:40
のんちゃんらさん
愛想つかされないのが不思議なくらいですよねー
もう、3周くらいして、仏の境地なのかも。笑

はるりん
実際、そうなら、ヤですよねぇ…
ゴミ箱のティッシュとか……ヤですよねぇぇ
Posted by ぼたん at 2021年09月27日 07:50
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/189019080
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック