2022年01月25日

昔話・5










こんな生業だ。酷いのは百も承知。まして、イツキは商品だ。
ヤルだけヤって、使い捨てでもおかしくはない。
いちいち可哀想だの何の、言う方が間違えている。

でも、これだけ一緒にいて、情が沸くのは仕方ない。






「……やっぱ、俺が、一番、イツキの傍にいたよな?
あいつだって俺を頼ってたよな。
あの頃、俺ら、本当に相思相愛だったんじゃね?
あの頃、2人で、どっか逃げちまえば良かった。

社長は、どう考えても、ヤバかったよな…ヒド過ぎたわ、鬼だわ。
イツキが嫌いだったのか?そうでもなけりゃ、あんなコト、出来ねえよな?

それが、何だ?今になって、良くなったのか?
イツキが家出したり、ガッコー行ったり、働き始めたり…で
自分の手から離れると思って、惜しくなったのか?


なんだよ、糞。
好きで大事で手元に置きたいなら、最初からそうしとけよ。
紛らわしいんただわ。

イツキもイツキだ。
自分がどんだけヒデェ目に遭わされたか、忘れたのかよ…」




「……何をブツクサ言っている」



「…はっ…いやっ…」





独り、佐野が車の中で不満を垂れている所に、黒川とイツキが戻って来た。







posted by 白黒ぼたん at 00:05 | TrackBack(0) | 日記
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