2022年05月27日
月曜日の夜
この日は何事もなく無事に終わった。
ハーバルの社長の車で取引先をいくつか回った。
取引先と言ってもそう大きな場所ではなく、地元のショップやちょっとした趣味の店や。
土地柄なのかみな気の良いおじさんやおばさんといった感じ。出されたお茶で腹がたぷんたぷんになった。
以前、こちらにいた時に話をしたこともある人もいて
『…なんか、しばらく見ないウチに立派になったねぇ』などと言われ、少し照れ臭い気にもなった。
「…いや、でもイツキくん。本当に立派になったよ。こう言っちゃなんだけど…最初の頃は不安でさ、大丈夫かな、この子って思ってたもの。
それが今じゃ、ハーバルの大戦力だもの。頼りにしているよ」
車の中でも社長にそう言われて、イツキは「…いえ、そんな」と顔を赤らめた。
明日は10時にハーバル本社で待合せ。
予定を確認して、イツキは一人、宿泊先のホテルに入って行った。
車で移動しただけとは言え、慣れない仕事で流石に疲れていた。
「………晩御飯は………さっき社長と食べた牛丼がまだお腹に残ってるから………いいや。
…………ねむ…………」
ベッドに横になると途端に身体が重たくなる。食事も風呂もどうでも良く、ただただ、眠たくなる。
「…………おれ、すごい。……ちゃんと働いてる人、みたい……」
イツキはそう呟いて、ふふと笑って、
うっかりそのまま寝落ちしてしまった。
黒川に連絡を入れることも、忘れていた。
posted by 白黒ぼたん at 18:01
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