2022年07月04日

水曜日の夜・8








「………っや、止めて下さい、おれ、そんなんじゃ…ない……」


予定では、その気になった小山を突っぱね、大きな声を出し人を呼び
被害者ぶったイツキはさめざめと泣き、股間を膨らませた小山に恥をかかせる。筈だったのだが。


予定より、イツキも小山も、酒を飲み過ぎたのかも知れない。


イツキの声は思ったほど張らず、隣りの座敷の賑わいに消え
小山は気が大きくなっていたのか、……イツキが煽り過ぎたのか、勢いが良かった。

狭い部屋に入るなり躊躇せずイツキをねじ伏せ、奥の座布団の山へと押し倒す。
酒と、独特の臭いのある小山の口が、イツキの口を塞ぎ、服の上から体を弄る。



「………や、………ちが……、う、…………おれ……」
「今更、何、言ってんだ。……誘ったのは、オマエだろ?」
「………おれ、男ですよ?………人を呼び…………」
「本当に男かぁ? ハハハ、怪しいもんだな。確かめてやるよ……」



勿論、小山はイツキが男子であることなどは解っていたし、
そう簡単に性行為に持ち込めるものでもないと、一般的には、知っていた。
ただ、綺麗な顔のイツキが驚き慌てる様子が楽しかった。股間を握り締めると、小さく叫ぶ様子も。
抗おうと突っぱねる手には力が無く、逆に、征服欲だけを煽り
イツキの細い体に自分の体重を乗せると、……本能的に、腰が動いた。






「………ヌけるんじゃない?……手でも、口でもさ。……接待しろよ……


…………素股で行くか……、うっかり、入っちまうかもなぁ………」





小山はそう呟きながら、カチャカチャと、自分のズボンのベルトを外す。






posted by 白黒ぼたん at 11:27 | TrackBack(0) | 日記
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