2022年09月18日

普段通り








イツキはと言えば
変わった様子も無いように思えた。


野菜を炒めただけの簡単な料理と、グリルで焼いただけの肉をテーブルに並べ
テレビを眺め、ビールを飲み、お互い仕事の愚痴など口にする。

そろそろ眠る時間だとソファから腰を上げるイツキの、手を、黒川は引き
そのまま寝室へと連れて行く。

「明日も仕事なんだけど…」

と、イツキは少し困った風に言うが……そう嫌がっている訳でもない。
実際、身体を触ればすでに…準備は出来ているし
始まってしまえば止まらないのは、むしろイツキの方だ。


黒川の腰の上に跨り、身体をくねらせ、奥へ奥へと……呑み込む。
極まって上げる鳴き声は耳をくすぐり、黒川の神経を麻痺させる。






イツキがハーバルの出張で3、4日黒川の傍を離れていた時は
確かに、何か……違和感があったように思う。

黒川が、仕事上の付き合いとは言え…女を抱き、それにイツキが勘付き
苛立ちからかイツキは松田と寝てしまったのだが…

起きた事実を全て検証しないまま、またなんとなく、いつもの生活に戻ってしまった。




『……何だ?………何も無かったのか、結局?』




黒川は何か釈然としないものを感じていたが、それに答えは出せず。

イツキは普段通り黒川の身体にしがみつき、甘く湿った声と蜜を



垂れ流すばかり。





posted by 白黒ぼたん at 22:14 | TrackBack(0) | 日記
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