2022年10月31日

男の話・7








良く無い、筈は無かった。
力加減も何も絶妙で、脇に添えた手の動かし方まで計算されているようだ。

けれど、これは、まるで勝負のようなもので
簡単にイってしまっては…負けなのだと、浜野は思い

頭の中で、自分の中で過去一番の萎える経験を巡らせながら、やり過ごす。

それでもそうやって耐えている時間、そのものが
特別なプレイのような気がしてくる。
何をどう、考えてみたところで……この少年に持って行かれそうになり
浜野は一度、大きく息を吐き、どうにか気を逸らせようと努力する。


『……なかなか具合、良さそうっすね、浜野さん…』


ソファの後ろ側で見物よろしく眺めていたもう一人の男が声を掛ける。
この男は勝負の事など関係ない。
浜野が終われば次は自分がお溢れに預かれると、股間を摩りながら、言う。


『………ふん。まあまあ、かな…』



取り敢えずそう言ってみせる浜野に、少年は少しカチンと来たようだ。





浜野のモノの根本から先端まで、わざと、舌を大きく出し舐め上げると
そのまま身体を起こし、浜野の耳元に顔を寄せる
細く柔らかな髪の毛が、くすぐったい。男のくせに………良い匂いがする。





『……勃たないんですね、つまらない。

これじゃぁ、使い物になりませんね……』





posted by 白黒ぼたん at 18:45 | TrackBack(0) | 日記
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