2024年10月25日

おかわり







常夜灯の薄い光をたよりにイツキは廊下をぺたぺたと歩き
キッチンへ入ると、流しで水を一杯飲み、ふうと息を吐く。

身体の芯が熱い。けれど、シャワーを浴びる程ではない。
この熱は冷めるのだろうかと少し考えるのだけど
生憎、頭もぼんやりとしていて、答えは出ない。

水をもう一杯飲み、そして、もう一度新しく汲み直して
それを持って、寝室へと戻る。

寝室のベッドの上の黒川は、上半身を起こし、スマホを眺めていた。



「………マサヤ、…お水、飲む?」
「ああ」
「……マサヤ…」
「…何だ?」

黒川はイツキから水のグラスを受け取り、口を付けながら、生返事をする。
イツキは、一応、黒川が水を飲み終えるのを待ってから



「やっぱ、もう一回、する」



と言って、ベッドの、黒川の足元に潜り込んだ。






posted by 白黒ぼたん at 23:20 | TrackBack(0) | 日記
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