2025年06月29日
この先の顛末・1
「どうする?遊ぶ?……どちらでも」
イツキの元にメールが入ったのは、黒川が仕事で留守にした週末。
もともとその予定を知っていて、そんな誘いを受けていて
どうしようかと…思っていた所だった。
「ごめんさない。辞めておきます。いろいろ、相談に乗って貰って
ありがとうございます。
話しはまた今度、改めて…」
返信を送って、ふうと一息をついた。
正直な所。
正直な所、どちらでも良かったのだけど。
最近、イツキが束の間の逢瀬に選んだ男は、少々ゆかりのる、二条虎松だった。
特別、感情の縺れがある訳でもなくて、そこそこ、事情も解っている。
会って、セックスをして、別れる。そんな位の、適当な間柄だった。
黒川が週末に出掛けると、それで少し寂しいなどと、不安めいた話をしたのかもしれない
それで、わざわざ、確認のメールを寄越してくれたのだが
イツキの返事は色気もなく、No だった。
それは昨夜の、黒川との…
行為が、満足するものだったからだと
…そんな事が、理由だとは、本人も気付いていないけれど。
「やば。俺。マサヤにマジ。好き好きっぽいじゃん…」と
ケータイを閉じて、つい、笑ってしまっていた。
もし、あの時の返事がYESなら
この先の顛末は。まるで違うものなっていたのだけど。
posted by 白黒ぼたん at 23:21
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