2025年07月26日
普通の夜
「おかえり」
「……ああ」
日曜日の夜中に、二泊の仕事から帰った黒川は
………もしかしたら、部屋にイツキはいないかもしれない……と思っていたので
普通に、リビングでカップラーメンを食べている姿を見て、拍子抜けしたようだ。
別に、自分はやましい事をして来た訳ではない。
何度か性行為はしたが、それは仕事上のもので、イツキに気を遣う類のものではない。
…そもそも、イツキに気を遣う事なぞ無いだろう。そんなもの、気にする方がどうかしている。
と、
黒川も最近、無用に、気を回し過ぎるのだが
テーブルにごとんと置いた土産物の袋に、目を丸くして喜ぶイツキの顔を見ると
そんな事は、まあ、どうでも良く思えてくる。
「……地酒と、…モツ鍋のセット。…野菜は入ってないが」
「じゃあ、明日だね。買い物しておく。マサヤ、早く帰って来れる?」
「……ああ」
イツキは和やかに微笑みながら、包みを冷蔵庫に入れに行き
その流れでごくごく自然に、黒川の飲み物を作る。
黒川は上着を脱ぎ、シャツのボタンを外し、リラックスした様子でソファの腰を下ろす。
飲み物と、自分のアイスを持ったイツキが戻り、ソファの黒川の足元に座る。
何の変わりもない、普通の夜。
posted by 白黒ぼたん at 00:47
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