2025年11月15日

イツキと宮本・2








「………昨日は…、……してない」
「昨日は?……じゃあ、昨日じゃ無い時はヤってるんだ」
「それは…、まあ、そういう時もあるけど……」


手元のファイルを眺め、ダンボールの山を見上げ、イツキは面倒臭そうに宮本の問いに応える。
…今日中に、この倉庫を整理したい。そして明日発送分の荷物を作りたい。
『ここにいる間、運転手でも力仕事でも、何でも使っていいよ』と置いていかれた宮本だが
役に立たないどころか、まるで邪魔。

松田がいれば、連れて帰ってもらう所なのだが
今日から松田は都内の仕事で、しばらく、ここには来れないようだ。



「……やっぱデキてんだ」

「宮本さん、その箱は窓側の棚の2段目です。番号振ってあるんで順番に並べて下さい。
あと、俺、ちゃんと…パートナーがいるので、松田さんとは、違います」

「ええ?他にいるのに、松にいとヤってるんだ」




イツキは精一杯の怒った顔で宮本を睨むのだが、宮本は一向に構わない様子。

好奇心が勝るのか、それからも下世話な質問を続け、イツキを疲れさせた。






それでもようやく、倉庫の整理が終わり、2階の事務所へと上がる。
事務所もまだ片付け中で乱雑としていたが、電話やパソコンなど、最低限のラインは確保出来たようだ。

「ああ、イツキくん、お疲れ様」

パソコンの画面に顔を近付けていた社長が労いの声をかける。
もともと、この手の事務仕事は奥方が担っていたもので、慣れない作業に社長も苦労してた。

夕方には毎日、病院に行っているという。




どうにも。
この状況はいつまで続くのだろうかと

イツキは少し、不安になった。








posted by 白黒ぼたん at 23:24 | TrackBack(0) | 日記
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