2025年12月25日
林田さん
久しぶりに、林田に会った。
ハーバルと取引のある商社勤めの男。
2年前、初めてこちらに来た時に知り合い、うっかり流れで身体の関係を持ち
なんだかんだで、ミカと付き合い、あっという間に別れ
中堅どころになった今は、ハーバルの担当を外れ、あちこち地方に行かされているという。
少し、時間が出来たところでハーバル移転の話を聞き
そこにイツキが手伝いに来ていると聞き、事務所に顔を出したのだ。
「いや、本当、久しぶり。なんか、イツキくん、感じが変わったんじゃない?」
「……そうですか?」
「事務所、任されてるからかな。男らしくなった。…あ、いや、男の子にこんな言い方、変か…」
応接ソファに向かい合って座り、コーヒーを飲み、そう言って笑う。
一時は恋愛めいた感情を持ち、うっかりとは言えセックスした相手。
意識しないと言えば嘘になるが、思った程には、大丈夫なようだ。
「社長の奥さんも、もう落ち着いたって?」
「まだ動くのは大変だけど、自宅で、帳簿とか見てくれてます」
「そう。良かった。これで新しい人が入ってくれると安心なんだけどね…」
「お。林田くん、来てたんだ」
話の途中で、外回りをしていた社長が戻って来る。
サンプル品やら何やら入った段ボールを机の上に置き、アイタタと腰をさする。
イツキは直ぐにソファから立ち上がり、社長に椅子を勧め、新しいコーヒーを入れる。
留守の間にあった電話のメモを渡し、これからの予定を確認する。
小さいギフトセットがあと100個足りなくて、明日の午後までに、新しい石鹸のラベルの貼り替えがある。
箱詰めなどの簡単な作業は宮本にも手伝わせているが、とにかく、人手が足りなかった。
「本当に。…新しい人、来るといいねぇ……」
林田はもう一度、そう呟いて
ふうと、ため息をつき、少し何かを考えているようだった。
posted by 白黒ぼたん at 23:33
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