(オマケ話)
抱き締める力は強過ぎず、弱過ぎず。
骨が折れてしまうこともなく、逃げ出してしまうこともなく。
背中から、ぎゅっと抱かれて、耳もとで、ありきたりだけれど
「愛してる」と囁かれて
それだけで達してしまうほど、身体の奥がジンと痺れて。
器用にシャツのボタンを外して、するりと入る指先が、すぐに乳首を探し当てて
何度か擦った後は、親指と人差し指で優しく摘み上げて
こり、こりと転がして、少し引っ張って、また指の腹だけで擦って
その間中もずっと、耳もとでは、何か甘い言葉を囁いてくれて
耳たぶを甘噛みされる頃には、もう、じっとしていることが出来ないくらい、腰がザワついていて。
「…ん?どうした?…イツキ…」
「マサヤ…。いじわるだ。…俺、もう、我慢できないのに…」
「何が我慢できないって?」
「…もう!」
むりやり身体の向きを変えて、やっとお互い向かい合うと
さっきまでの優しい愛撫が嘘みたいに、キスは激しくて
息も出来ないくらい、唇を合わせて、舌を交わらせて、絡め取って
その勢いのまま、抱き締められたまま、ベッドへと連れて行かれた。
マサヤはキスをしたまま、自分の服を脱ぎ始める。露になった素肌に、昔、俺が付けた傷が浮かんで、ドキリとする。
この傷跡が好き、だなんて言ったら、マサヤは…笑うだろうか…。
「…マサヤ…、この傷…」
「うん?」
「俺の、シルシ?」
「…ああ」
そう言って、マサヤはニヤリと笑って、もう一度深いキスをくれた。
(続いてしまうらしい)
2009年04月03日
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