2009年04月22日

次は眼鏡の番

イツキが男達の部屋から出たのは、夜の9時を過ぎた頃だった。
痛みの残る腕をさすりながら、宿泊している旅館に向かう。



茶髪の男との行為が終わってシャワーを浴びていると、突然、後ろから抱き締められた。
頭から湯が掛かっているのにも構わずに、その男はイツキの首筋に貪りつくようにキスをして、手を、イツキの身体に這わせる。
自分の身体を押し付け、盛りの付いた犬のように動かす。感触で、すでに股間が剥き出しなのが解る。

傍観者だった眼鏡の男が、最後になって、欲望を抑えられなくなったらしい。

「…まって…、するなら…ちゃんと…する…から…」

こんな場所でこんな姿勢で、ろくな愛撫も無しに抱かれるのは嫌だと
イツキは小さな抵抗をするが、叶わず。
先刻のぬるみも借りて男のペニスは、簡単にイツキの中に納まってしまう。
イツキは壁に手を付いて身体を支えていたのだが、ずり落ち、床に倒れる。
その時にバスタブの縁に酷く腕をぶつけてしまったのだが…それでも眼鏡の男の動きは止まることは無かった。
「いい…いい…いいよ…っっ」
と、男は呻きながら乱暴に腰を振り、あっけないほど簡単に果ててしまう。

それでもしばらく、イツキの身体を抱き締めてものだから、思わず
「用が済んだら早く離せよ。バカ」
と、言ってしまった。


セックスなんて、別にもう、どうでもいい。と、イツキは思っていた。
今更、貞操を守る身体でもないし、守ったところで、踏みにじられるのが落ちだし。
それでも帰り道に歩きながら、涙が溢れてくるのは止めようが無かった。
自分は汚くて、情けなくて、惨めだと認めたく無くても、それ以外の事実は無かった。




「…ただいま」
「…イツキくん!…」

疲れきった表情で、旅館の部屋に戻るイツキを待っていたのは

リョーコの平手打ちだった。


posted by 白黒ぼたん at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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