2011年09月02日

小言






「言っておくが…、お前のやった事を認めた訳じゃないぞ。小野寺の件はもう済んでいた話だ。
それをわざわざ蒸し返しに行くなんて、…馬鹿が」

甘ったるい時間が終わり、黒川は汗を流しに風呂場へ向かう。

ざっとシャワーで流し、バスローブを羽織り、また寝室に戻ると、少しきつい口調でイツキを諌めた。

イツキはもう動くのも億劫と言う感じで、タオルとティッシュであちこちを拭っていたのだが、それをそこいらに投げ捨てると、毛布に潜り込んでしまう。
もぞもぞと動き居心地の良い場所を探しているようだが、どうにも、シーツが濡れているようだった。
どうにかして端っこに乾いた場所を見つけ、そこに丸くなる。

「誰に何を吹き込まれたかは知らないがな…。
どれだけ金が動こうが、人が迷惑しようが…もう、お前の問題じゃない」

黒川は話しながらクローゼットを開け、中からシーツを取った。
ベッドの脇まで行くと、イツキが寝ているのにお構いなく、毛布捲くり、シーツを引き剥がす。
イツキはベッドの上でごろんと一回転し、そのまま床に落ちてしまった。

「お前に責任を取らせるときは、遠慮なくそうするから、安心しろ」

手際よくベッドを直しながら、黒川はイツキを見下ろし、馬鹿にしたように鼻で笑う。
イツキは床の上で毛布に丸まりながら、少し、頬を膨らませて、黒川を見上げる。



「…マサヤ」
「お前。そのままで寝るなよ。…風呂に入れ」
「…真由子さんは、俺の、替わり?」


見ればイツキは身体を起こし、ベッドの足元にもたれかかっていた。
毛布を肩に掛け、体育座りになって、ぼんやりと呟く。




posted by 白黒ぼたん at 23:17 | TrackBack(0) | 日記
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