2011年09月19日

真夜中のドライブ・1





片付かない部屋に嫌気が差して、何もかも中途半端なまま投げ出して、ベッドに潜り込んだ真夜中。
気が付くと、マサヤがクローゼットの扉を開けて、何か、ガサガサやっていた。

大きなトランクを床に置いて、自分のスーツや荷物を、無造作に中に詰め込む。

「……マサヤ、…今から…片付け?」
「丁度、向こうに行くからな。少し、持って行く」
「…向こうって…、…新しい所?」

マサヤ背中を眺めながら、半分寝ぼけた声で聞く。
あらかた荷物が出来たのか、マサヤはトランクをパタリと閉めて、咥えていた煙草の灰を灰皿に落とした。

「いや。俺の家だ」

その言葉に俺は一瞬で目が覚めて、ベッドから身体を起こした。

…マサヤの家。

ここ以外に、どこか…場所があるとは思っていたけど、マサヤの口からそれを聞くのは初めてだった。


俺が、その事に驚くのを、最初から解っていたように
マサヤはふふと鼻で笑う。
そして

「一緒に来るか?」

と、聞いた。




posted by 白黒ぼたん at 01:13 | TrackBack(0) | 日記
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