2014年05月28日

朝の事件・2







電車での通学にも、どうにか慣れて来た頃だったが
朝の満員電車の中で、イツキは度々、痴漢のようなものに遭っていた。

乗っている時間も二駅分ほどだったし、確実に何かをされる…という訳では無かったのだが…

スーツ姿のその男は、イツキの後ろにぴたりと張り付き必要以上に身体を密着させ
耳元で、荒い息遣いをしながら、もぞもぞと自分自身を摺り寄せてくるのだった。

勿論、嫌悪感はあったが…時間が短い事もあり、いつもそのまま我慢するだけだった。



この朝も、その男に出会ってしまった。
しかもこの日に限り、到着する駅の直前で、何かの点検のため電車が停止してしまったのだ。



イツキはドア付近に立ち、外を向いていた。
その後ろに、例の男が立ち、イツキを覆い隠すように張り付いていた。
確かに、電車は満員だったし、押される感覚はあったのだけど、男はそれ以上にイツキに密着し
…まるで、後ろから挿入でもしているように、自分の股間の塊りを、イツキの尻の間に押し付けていた。


「………はぁ…、………はぁ……」


耳元で、男が息を吐く。
……いつもより酷い、と思っても…、イツキにはこの行為を止める手立ては無い。
せめて、早く、電車が動き出せば良いと願うのだけれど、その気配もない。


その内に、
男の手が、イツキの身体をまさぐり始めた。




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posted by 白黒ぼたん at 21:52 | TrackBack(0) | 日記
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